金属材料基礎講座-155

ハフ変換法

 EBSDにて取り込んだパターンを認識するための方法としてハフ変換法が良く用いられます。ハフ変換法とは画像変換手法の一種で、画像の中の直線や円などのオブジェを検出する方法です。ハフ変換法では(1)式によって行われます。

 

ρ=Xcosθ + Ysinθ  (1)

 

 XY座標上に任意の点A(X,Y)があるとき、このAは原点からの距離とX軸との角度で表すことが出来ます。しかし、点Aを通る直線は無数に存在します。それら直線の原点からの垂線ρとX軸との角度θを座標に変換すると曲線としてプロットできます。その様子を図1に示します。

 次に直線L上に任意の2A、Bがあると式(2)、(3)のように表すことが出来ます。これを図2に示します。

 

ρa=Xacosθa + Yasinθa  (2)

ρb=Xbcosθb + Ybsinθb  (3)

 

 式(2)、(3)も同様にρとθでプロットすると任意の点tで曲線が交わります。また、直線L上の点であればA、B以外の点でもρとθでプロットすると点tに集まります。このようにして直線を点として表すことが出来ます。

 試料から検出した回折パターンとハフ変換法により検出されたバンドの模式図を図3に示します。(100)などの回折パターンをカメラで直線に表示され、ハフ変換法によって点で検出されます。これら点のデータから結晶面のデータを得ます。