金属材料基礎講座-134

研磨作業-2

 研磨作業は、昔は手で研磨紙を使用して研磨(手研磨)していましたが、現在では回転する研磨盤を使用して自動で行うこと(自動研磨)が多いです。手研磨も自動研磨も、試料にかかる研磨の応力(研磨量)は一定ではないため、研磨の位置や方向によって研磨されやすい場所とされにくい場所があります。回転する研磨盤の例を図1に示します。回転する研磨盤の入側は研磨されやすく、出側は研磨されにくくなります。また、腐食断面組織観察などの断面組織観察を行う時には出側に断面をセットして研磨すると、断面端がダレずに鮮明な研磨面が得られます。また、研磨盤の中心ほど回転が遅く、外側ほど回転が速くなります。そのため、外側ほど研磨されやすくなります。

 研磨のダレの模式図を図2に示します。見た目ではわかりずらいですが、研磨の応力の不均一によって試料面(特に樹脂側)に傾斜ができます。そして樹脂の傾斜に引きずられて金属試料も傾斜ができます。通常の自動研磨機では試料が回転しているため、試料面の一部だけ傾斜ができることはほとんどありません。全体的に樹脂の端部では少し傾斜ができますが、金属試料は樹脂の中心に配置されることが多いのでダレの影響は少ないです。