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金属材料基礎講座-114

JIS G3106 溶接構造用圧延鋼材

 SM〇〇〇のように表記されます。SMはSteel Marine、数字は引張強さ(MPa)を表しています。数字はSS材と同じく引張強さ(MPa又はN/mm2)を表します。元々は溶接船体用の材料として生まれました。SS材よりも溶接性に優れています。引張強さによってSM400、SM490、SM520、SM590の4種類があります。さらにSM400とSM490はそれぞれA、B、Cの3種類があります。Cほど主に炭素量が低くなりますが、大きな違いはシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーに差があります。またSM490YA、SM490YBおよびSM520B、SM520Cはそれぞれ化学成分は同じですが、吸収エネルギーに差があります。いずれの材料もA、B、Cと変化するにつれてグレードや信頼性がアップします。SM490AとSM490YAでは引張強さは同じですが、SM490YAの方が降伏点が高いです。SM材の化学成分、機械的性質、吸収エネルギーを表1、表2、表3に示します。SM材は橋梁、船舶、車両、タンクなどに使用されます。

表1 溶接構造用圧延鋼材の化学成分
種類の記号 厚さ(mm) C Si Mn P S
SM400A ≦50 ≦0.23 ≧2.5×C ≦0.035 ≦0.035
50<t≦200 ≦0.25
SM400B ≦50 ≦0.20 ≦0.35 0.60~1.50 ≦0.035 ≦0.035
50<t≦200 ≦0.22
SM400C ≦100 ≦0.18 ≦0.35 0.60~1.50 ≦0.035 ≦0.035
SM490A ≦50 ≦0.20 ≦0.55 ≦1.65 ≦0.035 ≦0.035
50<t≦200 ≦0.22
SM490B ≦50 ≦0.18 ≦0.55 ≦1.65 ≦0.035 ≦0.035
50<t≦200 ≦0.20
SM490C ≦100 ≦0.18 ≦0.55 ≦1.65 ≦0.035 ≦0.035
SM490YA ≦100 ≦0.20 ≦0.55 ≦1.65 ≦0.035 ≦0.035
SM490YB
SM520YB ≦100 ≦0.20 ≦0.55 ≦1.65 ≦0.035 ≦0.035
SM520YC
SM570  ≦100 ≦0.18 ≦0.55 ≦1.70 ≦0.035  ≦0.035
表2 溶接構造用圧延鋼材の機械的性質
記号の種類 降伏点又は耐力 (N/mm2) 引張強さ (N/mm2)
厚さ (mm) 厚さ (mm)
≦16 16<t≦40 40<t≦75 75<t≦100 100<t≦160 160<t≦200 ≦100 100<t≦200

SM490A

SM400B

≧245 ≧235 ≧215 ≧215 ≧245 ≧245 400~510 400~510
SM400C

SM490A

SM490B

≧325 ≧315 ≧295 ≧295 ≧245 ≧245 490~610 490~610
SM490C

SM490YA

SM490YB

≧365 ≧355 ≧335 ≧325 490~610  

SM520B

SM520C

≧365 ≧355 ≧335 ≧325 520~640  
 SM570 ≧460 ≧450 ≧430 ≧420 570~720  
表3 溶接構造用圧延鋼材のシャルピー吸収エネルギー
種類の記号 試験温度 (℃) シャルピー吸収エネルギー (J)

試験片及び

試験片採取方向

SM400B 0 ≧27

Vノッチ

圧延方向 

SM400C ≧47
SM490B ≧27
SM490C ≧47
SM490YB ≧27
SM520B ≧27
SM520C ≧47
SM570  -5 ≧47

JIS G3106を元に作成