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金属材料基礎講座-95

鉄鋼製錬 転炉・取鍋製錬

 転炉では溶銑予備処理を済ませた鉄以外にもスクラップの鉄も投入されます。転炉の模式図を図1に示します。原料を転炉に投入し、スラグ原料の生石灰を入れて転炉上部から純酸素を吹き付けます。この時の酸素によって銑鉄中の炭素は一酸化炭素として放出されます。酸素と炭素の親和力は酸素と鉄の親和力よりも大きいため、鉄は酸化されず炭素だけが反応します。また、炭素以外のSi、Mnなども酸化されてスラグとなり除去されます。この時の酸化反応によって反応熱が発生するので温度が上がります。転炉には上部から吹付けながら、底から不活性ガスや酸素を流す上底吹き転炉もあります。

 取鍋製錬とは転炉と連続鋳造の間に行われる不純物除去や成分調整の工程です。一次製錬が転炉にて行われるのに対して取鍋を使用するので取鍋製錬と呼ばれます。または二次製錬とも呼ばれます。取鍋製錬では脱炭、脱酸、脱ガスなどが行われ、成分調整にはフェロシリコン、フェロマンガン、Alなどの合金添加が行われます。取鍋製錬には色々な種類がありますが真空脱ガス装置(RH:Ruhrstahl Heraeus)によって脱炭、脱ガスなどが行われます。RHとは2本の管を備えた真空槽です。ここにアルゴンガスを吹き込みその浮力によってガス成分を撹拌させ脱ガスします。高炉、特殊鋼メーカーでは広く普及しています。