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金属材料基礎講座-76

すき間腐食

 すき間腐食は主に水中で2つの金属部品の間隔が狭い時に、そのすき間で腐食が発生することです。すき間のサイズはあまり明確ではありませんが、1mm以下のμmオーダーのすき間の時にすき間腐食が起こりやすくなります。これはすき間が狭く、周囲の水との流れや溶存酸素などの移動が起きづらいためです。すき間腐食の最初のきっかけは酸素濃淡腐食のように起きます。ステンレス鋼のような不動態を形成する材料は酸素を消費しながら不動態を形成します。そのため、すき間内部と周囲で酸素濃淡差ができます。そこへ、塩化物イオンなどが存在すると、すき間で腐食が起こります。すき間腐食の様子を図1に示します。すき間腐食で形成される局部アノードと局部カソードは孔食と非常に似ています。そのため孔食指数が一つの目安になります。また、炭素鋼のように不動態を形成しない材料でも小さなすき間から酸素濃淡腐食をきっかけに、すき間腐食を起こすこともあります。しかし、この場合不動態皮膜を形成する材料と区別するためにすき間腐食と呼ばずに通気差腐食と呼ぶこともあります。