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金属材料基礎講座-53

疲労と硬さ

 材料の硬さが疲労破壊に与える影響は大きいです。硬さとは材料表面が異物などによって変形やキズがつく時の変形のしにくさ、キズのつきにくさ、と言うことができます。つまり表面が硬い材料ほど変形やキズがつきにくく、軟らかい材料ほど変形やキズがつきやすいと言えます。硬い材料と軟らかい材料の違いを図1に示します。表面の変形やキズは疲労において応力集中につながります。そうすると、軟らかい材料ほど変形やキズによって応力集中を起こしやすく、疲労破壊の起点が出来やすくなります。また、硬ければ変形やキズも起きにくくなり、応力集中しづらく、すべり帯も発生しにくくなります。また硬さには、表面の変形やキズだけでなく、割れの進行にも影響します。硬い材料ほど割れの進行が遅く、軟らかい材料ほど割れの進行が速くなります。