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エピソード-193

ダメでもいい

 誰かに自分のことを話す時にできるだけ良いことを話そうとします。ダメなこと、悪いことを率先してアピールする人はあまりいないでしょう。謙虚と通り越してダメなことばかり言う人は精神的に弱っている人に見えます。また、成功者の体験談というのは色々な人が行っています。一方で赤裸々な失敗談も同じくらい見られます。時と場合によっては、良い話を強くアピールしなければならない時はあります。しかし、それがいつでもどこでも必要とは限りません。失敗談や苦労話の方を聞きたい人もいます。しかし、いざ自分のことを話すとなるとなかなかダメなことを話すのには勇気がいります。「この人ダメな人じゃないのか?」と不安になります。

 世の中にダメなことがない完璧な人間などいません。みんな何かしら欠点があります。欠点が我慢できない人とは距離が離れていきますが、欠点を受け入れられる人とは仲良くできます。自分のダメなことや欠点をあってはならないものと考えるのは間違いです。これはミスや失敗を出来る限りなくすとは意味が違います。ミスや失敗は基本的にあってはならないものです。ですが、個人のダメなことや欠点は個性とも深く関わってくるので、なくすことは不可能です。相手をよく見てのことですが「ダメでもいい」という気持ちが心を軽くします。

 

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