金属材料基礎講座-187

プラズマの観察方向

 ICPのプラズマを観察・分析する方向として、ラジアル測光(径方向)とアクシャル測光(軸方向)があります。プラズマのラジアル、アクシャルの位置関係を図1に示します。ドーナツ状のプラズマの中心を試料溶液が通過しますが、その時に最も試料元素が効率的に励起され発光する位置で分析を行います。ラジアルの場合、コイルから15~18mm程度の位置が最も分析に適しています。アクシャルはプラズマの中心を覗き込むように分析します。ラジアルは高濃度分析にも利用でき、イオン化干渉を受けにくいとされます。アクシャルは高感度分析に強くイオン化干渉を受けやすいとされています。最近の装置ではラジアルとアクシャルは分析する時に設定ができます。

 

(前の記事)                               (次の記事)