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エピソード-168

自己評価

 自分で自分のことを客観的に見ることは非常に難しいです。それは自分が行ったあらゆる行動について一つ一つ理由や感情を持っているからです。「気が乗らなかったけど、人に言われたから始めた」、「あの失敗は仕方なかった、どうしようもなかった」「大した成果じゃない」など色々あります。その時に置かれた状況や周りの人などの影響を無視して、一度純粋に自分の行動だけに注目してみましょう。そして行動した結果何が起きましたか。行動する前や行動中の気持ちやプロセスは全て省略します。あくまで行動と結果だけに注目します。実はこの自分の行動と結果だけに注目することが難しいのです。「これは○○だったから…」と、どうしても理由をつけたがります。

 自分の行動に理由をつけたがるのは恥ずかしいから、失敗したくないから、出来ないと思われなくないから、など自分をかばうため、守るためなどの理由が多いです。自分はそんな酷い人間じゃないと思いたがります。しかし、そのような思いは周りの人から見たら全くどうでもよいこと、興味関心もないことなのです。ですが、本人にとっては死活問題なのです。

 日常生活では自分を良く見せよう、評価してもらおうと過ごすことが多いので、その反対の考え方に抵抗してしまいます。ですが、自分だけの胸の内にとどめるだけであれば問題ありません。そのような考え方もあることを知るだけで自己評価は変わります。