金属材料基礎講座-165

構造因子 体心立方格子

 体心立方格子の構造因子を見てみます。体心立方格子の場合、立方格子の頂点の000と中心1/2,1/2,1/2の2箇所に原子があります。これを計算すると式(1)のようになります。

 ミラー指数h+k+lによって構造因子が変化します。ミラー指数は色々な面がありますが、h+k+lが奇数の時(例:100など)はeの項が-1となります。これを計算すると式(2)のようになります。h+k+lが奇数の時は構造因子が0となり、回折は起こりません。

一方、h+k+lが偶数の時(例:110など)はeの項が1となります。これを計算すると式(3)のようになります。h+k+lが偶数の時は構造因子がF2=4f2となり、回折が起こります。

 

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