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エピソード-159

売る人と買う人

 経営者でも会社員でも「売上をあげる、売上げをのばす」ことにとても集中します。人手を増やせばよいのか、製品・サービスを向上させればよいのか、日々試行錯誤していることでしょう。もちろんこのような目標や取組みは必要なことです。そして、もう一つ考えるべきこととして「どうすれば買っていただけるか」という視点があります。売上は売る側の視点です。それに対して買っていただくのは買う側(顧客)の視点です。この両方がきちんと働かないと一方通行となってしまいます。イマイチな売上や満足度となってしまうかもしれません。

 売る側には自分の製品やサービスに対してこだわりを持ちやすいです。「わが社はこの製品で売る」「私がやりたいのは〇〇だ」これが顧客の求めることと一致していれば売上につながりますが、ずれていると売上や満足度が下がっていきます。もちろん1から10まで完全に顧客の要望に応えることは不可能です。顧客一人一人の要望も一致しているわけではありません。ですが、売る側と買う側の歩み寄りは重要です。良い品質であれば売れるわけではありませんし、顧客の要望に一々対応してたらキリがありません。両極端に偏るのではなく、お互いにお互いの視点があること、それぞれ問題や課題があることを十分理解します。