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エピソード-154

善悪

 善悪というとスケールの大きな話と思うかもしれません。悪というと悪い人、悪い行為、人に危害を加える人、危険な思想の人といった印象があるかもしれません。しかし、ごく身近な身の回りに善悪はあります。基本的に人は自分が最も正しいという思い込みがあります。そのため、自分の意見に反対する人は悪と決めつける傾向があります。もちろんこれには程度がありますが、考え方の方向性としては悪になります。なお。決して相手が悪いわけではありません。善悪で言えば、相手には相手の正義があります。片方が善や正義としてしまうと、どうしても、もう片方は悪になってしまいます。その中身は単に意見が違うだけです。意図的に相手を邪魔しよう、陥れようと思っているわけではありません。

 自分の意見を主張するときは何か基準となるデータや考え方があります。単に自分の主観的な意見だけを述べることは少ないでしょう。しかし、相手が同じ基準で考えてくれる保証はありません。別の基準となるデータを持ち出したり、感情論で反対することもあります。相手が分かってくれないことに対して苛立ちや怒りを感じるかもしれません。それを露骨に表すと泥沼化です。議論は冷静に行わなければなりません。善悪の観点は感情的な側面も含まれます。本当に嫌がらせをしている人か、単に反対意見を述べている人か、相手をよく見なければなりません。