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エピソード-153

相手の思考

 人は様々な考えや思考を持っています。しかし、相手にも考えや思考があることを忘れがちです。自分も相手も同じ考えや思考を持っているに違いないと思うようになります。そうすると、意見や考えが違うことが明らかになると「なんでわかってくれない」と思い、相手への不平不満がたまります。しかし、相手にしてみれば、単に自分の意見を述べただけなのでなぜ不満に言われるのか理解できません。「相手のことを考えて」と言いますが、相手の思考を100%読むことは不可能です。そのため相手の思考を読もうとしても当たりや外れがあります。「あなたの考えは〇〇ですよね」となり、決めつけるような考えになりがちです。むしろ相手がどんな考えを述べても聞き入れるような、ふところの大きいことがコミュニケーションを活発にします。

 相手を知ろう、分かろうとするよりも、相手を受け入れる方が長い目で見ると相手をよく知ることが出来ます。「こんな考えを持っていたのか」と思うことが出てくるでしょう。人は話しやすい人には安心して色々なことを話すことが出来ます。そのためには自分自身が決めつけや固定観念にとらわれずフラットな思考でいることが大事です。相手の意見に自分の色眼鏡をかけて見てしまいがちだからです。相手を知るために予想するのではなく、直接相手に語ってもらうのが一番です。