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エピソード-143

不安や心配の癖

 人は常に頭を使って色々なことを考えます。計画や企画などももちろん考えます。しかし、時には考える必要のないことも考えます。不安や心配などです。自分のプレゼンに対して相手は何を思うのだろうか、納得してくれるだろうか、失敗しないだろうか、など考えることがあります。ですが、このような単なる相手の印象や感想について考えることは意味がありません。考えることは自分のプレゼンが通るか通らないか、通るためには何を伝えなければならないか、などです。

 しかし、やっかいなことに不安や心配な考え事は1日中常につきまといます。そして適切な考えを邪魔します。自分では「そんなことは無い」と思っていても、気が付くと不安や心配について考えています。この不安や心配はいくら考えても相手がどのような感想や判断をするのか分からないので答えや結論がでません。そのため、頭の中で堂々巡りすることになります。これが時間の無駄なのはもちろんですが、「考える」という労力も無駄にしていることになります。そして、本当に考えなければならないことに使う時間や労力が大きく損なわれます。

 これは頭の中でほぼ無意識的に行われているので、無駄な考えをしていることに自分で気づく必要があります。自分で気づいて自覚できれば、無駄な考えはなくなります。無駄な世界にハマっていると気づきにくくなります。これも目に見える癖と同様に考えの癖なので、意識して直すことができます。