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エピソード-132

問題の対処

 一口に「問題」と言ってもその内容や状況は様々です。短時間で対処できることがあれば、時間がかかることもあります。いずれにしても放置することが悪い対処となります。放置する時間が長くなるほど、顧客が不満をつのらせたり、損害額が大きくなったり、信用が低下する危険性があります。問題の対処は短期集中が基本ですが、問題の原因や対応策が絞り切れない時は時間がかかります。また、根本的な解決が非常に困難で、応急処置的な対処をせざるを得ないこともあります。応急処置自体はやむを得ませんが、さらに時間が経過すると応急処置が「通常の状態」となる可能性があります。こうなると、担当者も変更している可能性があります。そのため、なぜその応急処置を行ったのか理由がわからなくなります。当時の問題が解決していなければ、ルールとして継続していきます。しかし、時間とともに問題が解決することもあります。そうなるとこのルールが業務改善の足かせとなることがあります。

 問題というと、不具合、クレーム、リコールなどを対外的な事柄を思い浮かべますが、自社の業務効率改善の妨げも問題となることがあります。業務の非効率は経営的にはコスト高となるからです。コスト高の原因は原材料の高騰以外にシステムの非効率も含まれます。目の前の問題だけではなく、色々な視点から見ることが大事です。