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エピソード-128

得意の見極め

 自分が何が得意か知ることは重要ですが、何を基準にしてそれを判断したらよいでしょうか。自己分析がしっかりできていればよいですが、そうでない時は本人の好き嫌いはあまり頼りになりません。自分の判断よりは周りの人の判断の方が信頼性は上がります。自分のことを客観的に見るのは難しいですが、人のことを客観的に見ることはそれほど難しくありません。人の判断と自分の判断がおおよそ合っている時は、自己評価も間違っていないでしょう。人の判断と自分の判断がずれている時は、自己評価が外れているかもしれません。

 そして、最も信頼できることは結果に注目することです。結果に注目するときに、それまでの過程にも目が行きがちですが、あくまで最後の結果や成果に注目します。なぜなら、途中の過程は順調でも、結果が伴わないことはよくあります。逆に、過程はトラブルばかりであったとしても、しっかり結果がでることもあります。本人の印象として、「トラブルばかりで、とても苦労したから、自分には合っていない」と思われるかもしれませんが、その時にしっかり結果が出ていたのであれば、それは得意なことかもしれません。得意なこととは決して順風満帆ばかりではありません。大きな困難もたくさんあります。なにもかも順調でも、最後の契約が取れなかったら、成果になりません。それは得意ではないのかもしれません。そのような状況こそ慎重に見極める必要があります。