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エピソード-113

引き際

 顧客にアプローチして自社アピールすることは重要ですが、全くその気がない相手に対してアプローチすることは意味がありません。その場合は他の顧客候補者に切り替えることが必要です。この時に、どのタイミングが引き際かを見極めなければなりません。相手がどのような考えなのか正確に読み取ることは難しいですが、自分がどのようにアプローチするか、売り込むかは意識できることです。まず、顧客にメリットがなければ、相手は考えるまでもありません。交渉のスタートラインすら立ちません。顧客にとってどんなメリットがあるのか、自分は何を提供できるのか、その対価はふさわしいものか、これらが納得できれば交渉成立です。もちろん、全ての条件に相手が納得できるとは限りません。相手には相手の立場や計画があります。この時に相手が交渉してきたら、交渉のスタートラインに立ったと言えるでしょう。お互いの条件について交渉を進めることが必要でしょう。条件が決まれば交渉成立、決まらなければ不成立となります。

 相手が交渉成立させようとしている時はこちらも応じますが、あまり否定的な意見ばかりの時は、交渉成立は難しいでしょう。こちらの譲れない条件を攻めてきたときは引き際が近いでしょう。仕事なので必要以上に折れることはありません。条件が決まらないため不成立というのはよくあることです。あまり過剰にその顧客、その仕事に固執せずに冷静に引き際を見極めます。