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エピソード-92

相手をよく見る

 初対面の人でも、すでに知っている人でも、目の前の人がどのような人か注意深く見ることが大事です。「人を見る目がある」という言葉はありますが、簡単に人のことがわかるわけではありません。ある程度の月日を過ごして相手のことが見えてくるものです。そして人を見る目を養うには相手だけではなく自分のこともよく見ることが必要です。自分自身の洞察以上を他人にすることは出来ません。自分がどのような思考パターンなのか、好き嫌いは何か、優先していることは何かなど、どれだけ自分を客観的に見れるかによって他人を客観的に見ることができるようになります。

 自分自身を客観的に見る時に邪魔になるのは感情です。どれだけ自分自身を感情的にならずに観察することが出来るかが大事です。「楽だから、面倒くさいから」という言葉には感情が入っています。これらの言葉に注意して自分を深く観察します。

 そして他人を観察する時は自分と同じ感情ではないという認識が大事です。例え同じものを見ても全く違った感想を持ちます。そのため賛否両論という言葉があります。これも思考パターンの違いから生じます。普段は自分と他人の共通点を探しやすく、共通していることを当たり前のように感じますが、共通していないことも当たり前なのです。それを意識するだけでも相手を客観的に見えるようになります。