· 

エピソード-91

長所と短所

 人の個性は長所にも短所にもなります。例えば「時間や期日を守る」という人がいます。いつも時間よりも早めに集合し、提出期限も守るので「しっかりした人」と思われます。しかし、他の人に対して口うるさく時間や期日について言っていると「うるさい人、厳しい人」と思われます。一つの個性や特性も行動や振る舞い、そしてそれを見る人、受け手によって印象が変わります。

 自分にとって長所と思っていること、短所と思っていることも一つの見方です。短所を克服することは出来ませんし克服する必要もありません。ただ見方を変えるだけです。長所と短所はそもそも同じ性質なので、コインの表と裏のように切り離すことが出来ないのです。「良くも悪くも自分にはその特徴がある」と認識して顧客や社会に役立たせることです。しかし、人に迷惑をかけてはいけません。「自分の個性なのだから何をしても良い」というのは間違いです。大雑把な性格だからと言って書類の提出期限を破ってよい理由にはなりません。一方で、自分の短所に悲観的になる必要もありません。誰かに指摘されたり、注意されたことがあるかもしれませんが、それはその特性を発揮すべき相手や状況を間違えたのです。人や状況を常に意識して行動することです。