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エピソード-79

過去の選択

 大きな経験をすることによって人は成長すると言われます。いわゆる修羅場を経験した人です。修羅場ではなくても、人は必ずその時その時に選択をします。その選択の結果が現在の自分です。どの学校に行ったか、どの会社に入ったか、どの仕事を行ってきたか、などです。そして、そこまで大きな節目ではなくても、毎日小さな選択をしています。メールチェックを〇時までにすます、A、Bの順に作業しよう、顧客に△△を伝えるなど日々様々な行動にも選択が行われます。この選択をどれだけ自主的に行ってきたか、そしてその結果を主体的に受け止めてきたかが自分の経験となっていきます。

 いわゆる修羅場はその選択の規模が大きいことや、選択せざるを得ない厳しい状況など肉体的にも精神的にも大きなプレッシャーがかかる場面です。そこに逃げずに正面から向き合ったからこそ大きく成長できたのです。この大きな選択と苦労を混同すると「苦労が人を成長させる」と思われがちです。苦労自身にはあまり意味はありません。苦労するくらい大きな選択が人を成長させます。