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エピソード-44

好きなことを仕事にする

 「好きなことを仕事にした方がよいか、しない方がよいか」というのはディベートのテーマとしては面白いと思います。このテーマに対する私の結論は「各個人の「好き」の基準や内容が異なるので好きなことを仕事にした方がよい時もあれば、しない方が良い時もある」です。どのような仕事でも責任がともないます。仕事の責任とは顧客、期限、成果物、売上、市場などが含まれます。そのため、「好きなことを仕事に~」という前にそもそも仕事に対して責任を取る必要があります。「好きなことを仕事にしたら大変です」という意見は仕事に責任を取っていません。順番としては、まずどんな業種や内容でも仕事にキチンと責任を取ります。その上で好きなことを仕事にするのはどうなのか?ということを考えます。

 次に好きなこととして例えば趣味を仕事にすることを想定してみます。もし趣味が野球だとしたらどうでしょう。野球を本業の仕事とすることはプロ選手になることです。これは容易ではありません。一方で、簡単な野球のコーチの場合それだけで生計を立てることは無理でも、ある程度の経験者なら報酬を受け取ることは不可能ではないでしょう。

 仕事である以上、その仕事の報酬や給料で生計を立てる必要があります。そのためには、どの分野で仕事をするとしても、ある程度の経験と実績は必要です。そのため、「好きなこと」というよりも「続けられること」を仕事にするのがいいでしょう。飽きずに続けられれば、最初は成果が上がらなくても、知識や経験が身につき、自分で改善を重ね(PDCAサイクル)成果を作り出せるようになります。