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エピソード-42

意識を向ける

 人と話す時は目を見て話すこと、と言われます。人の目を見るには人とキチンと向き合うことが必要です。これは見た目上の体や顔の向きだけでなく、その人に意識を向けなければなりません。これは話す人だけでなく、聞く人に対しても同じです。相手を見なくて返事だけハイハイと言っても相手の話が頭に入りません。そして話す人も、聞く人がそのような態度だとちゃんと聞いてくれているとは思わないでしょう。まるで壁に話をしているような気になるでしょう。

 コミュニケーションの意識を相手に向けるのは見た目の目線や体の向きだけでなく、意識を相手に向けるという内面の動作の両方がともないます。それは、私はあなた(達)に向かって話しているという態度として現れます。これは無言の雰囲気となって聞く人をひきつけます。反対の立場として、プレゼンなどで聞く人全員の視線や意識が話す人に集中したために、話す人が緊張するという状態も引き起こします。

 人の意識は集中するだけでなく、その場の緊張感や雰囲気にも影響します。面接試験などでは緊張感のある意識が存在します。フランクな議論をするときなどはおだやかな意識となります。相手に意識を向けるとともに、普段どのような意識を周りに出しているか考えてみましょう。