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エピソード-31

集まる人離れる人

 「類は友を呼ぶ」という言葉があります。気が合う人が自然と集まり、仲良くなることです。これは趣味的なことから考え方や主義、信条など個人の性格や性質などの分野にまで及びます。人の性格や性質はA型の性格、B型の性格などで表されることもありますが、あくまでこれは正確の要素の強弱の表れです。たとえば「几帳面」という要素について人によって強く表れる人もいれば、あまり表れない人もいます。しかし、全くその要素がないということはあり得ません。性格的な要素は周りの人との相対値なので、気づきにくいこともありますが、ゼロということはありません。「類は友を呼ぶ」に当てはめると几帳面が強い人同士が集まりやすく、反対に几帳面が弱い人同士も集まりやすくなります。もちろん人の性格や性質は多様性なので、ある程度の傾向のもとに様々な人と集まることになります。「人を見る時に周りの友達を見る」というのも人間性を見る一側面にもなります。

 そして、自分の周りにはいい人ばかりではありません。嫌な人もいます。「この人と自分は違う」と思ってもどこかしら、自分と似たところがあるものです。自分自身で受け入れがたい自分の嫌な面もあるでしょう。悪い癖や怠け癖、虚栄心などがあるでしょう。そのような人と距離を取ることは出来ますが、本当に改善するのは自分自身のそのようなネガティブな側面です。そうでなければ、一旦嫌な人から離れても、別の嫌な人が表れるでしょう。しかし、もし自分自身を正すことができれば、相手から自然に離れていきます。ポジティブな側面が強くなると、ネガティブな側面の人は耐えられなくなります。また、自分を変えるために、あえて自分よりも少し位の高い人と接触する方法もあります。接する人によって自分を高めていく方法です。