· 

エピソード-28

感情と本音

 人には喜怒哀楽があり、それが言葉や話し方にも影響します。これは喜んでいる時、怒った時、悲しい時、楽しい時などです。その反対はナレーションのように淡々と話す時です。感情を込めた言葉は全て話し手の心境を反映しています。感情を込めた話し方は本人としてはドラマティックであり、感情そのものは周囲の人に伝わりますが、意外と伝えたい内容や真意は伝わってないことが多いです。それの最も典型的なものが怒りにまかせた説教です。例え論理的な話をしていても、聞いている人は怒りにおびえるだけです。

 その一方で、感情が現れている時は人の本音や本性が現れやすい状態でもあります。人は相手の感情や本音には敏感です。本当に人が心打たれるのは感情ではなく本音です。ドラマ等では感情で人が動く様が描かれることがありますが、その奥には必ず本音があります。逆に本音で語る時は感情を込めずに淡々と話しても十分伝わります。むしろ感情を込めると正しく伝わりにくくなります。

 「好きなものを紹介している」という気持ちで商品を紹介すれば、「好きな仕事をしている」ことは相手に伝わります。これは同時にその人の仕事に対する姿勢や意欲にも影響してきます。そのような人は長期的に仲間を増やしていくことができます。無理矢理感情をのせる必要はありません。

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    古賀光昭 (土曜日, 31 10月 2020 19:07)

    福崎代表の文章は深い洞察を書かれているのですが、論理的で分かりやすいですね。勉強させていただきました。ありがとうございます。