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金属材料基礎講座-16

金属の凝固

 多くの金属製品にとって、最初の製造工程は溶融した金属を固相に固めること(凝固)から始まります。鋳物であれば、この時に最終製品形状に近い形に形作られ、熱処理や表面仕上げなどをして製品仕上げになります。一方、展伸材などではこの固めた金属の元材(ビュレット)を鍛造、圧延加工などを行い製品にします。溶解・凝固過程を経ずに金属製品となるのは、焼結などの加工品のみです。そのため金属材料を扱う時に、材料の出発となる金属の溶解・凝固過程を把握することは非常に重要です。金属の凝固過程は純金属が基本になります。合金の凝固では成分元素が増えることで凝固過程が複雑になります。

 純金属でも合金でも、凝固において金属材料は体積収縮が起きます。材料によって多少の差はありますが、およそ10%程度です。原子レベルで液相状態では金属原子が比較的自由に動き回れます。これが凝固して固相になると結晶構造に従って、金属原子が規則的に配列します。そのため、体積が減少するのです。