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エピソード-9

緊張ほど相手に伝わる

 面接や、人前で話す時、あるいは大事な人と話をする時などで多くの人は緊張します。こういう時、「緊張しないでいつも通りの自分で話しできたらいいのに」と考える人は多いでしょう。ちょっと検索すると「緊張しない方法」というのはたくさん出てきます。私もかつてはそうでした。でも、人というのは不思議なことに、実は「緊張しないように」と思えば思うほど、周りの聞いている人には「あの人緊張してるなあ」と伝わるのです。そうすると、残念ながら例えどんなに素晴らしい内容の話や講演をしても、聞いている人は「あの人緊張してるなあ」しか印象に残らないのです。もちろん、緊張する状況を何度も経験することで体が慣れて、次第に緊張しなくなることはあります。しかし、それでは時間がかかります。出来る限り、聞いている人にはあまり緊張してないように感じるように振舞いたいです。

 そんな時に対処する一つの方法として本番前に「私は緊張している」と声に出すことです。これまでとは全く逆の発想です。10回ほど言葉に出すと、極度の緊張状態からは抜け出せます。もちろん緊張度ゼロにはなりませんし、緊張度ゼロもよくありません。それでも見ている人にはあまり緊張しているようには見えなくなります。その分、人に伝えること、言いたいことがストレートに聞いている人に届くようになります。