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エピソード-177

絶対とかもしれない

 新しいことを考える時に、頭を柔らかく、色々な可能性を考えるなど言われます。ここで言う頭を柔らかくとはどのようなことか考えてみましょう。固定観念にとらわれないで色々な見方、視点から考えることです。そして固定観念はほとんど無意識的に認識していることが多いので、いきなり固定観念にとらわれないで、と言われてもどうしたらよいか迷ってしまいます。日常的に当たり前と思っていることも含まれますし、意識的にAと言えばBと考えていることも固定観念です。これは自分が経験したことや人の意見などをもとに自分自身の頭の中に構築します。口ぐせとして「絶対○○だ」というのも一つの固定観念です。

 世の中に絶対のものはありえません。人の考えや行動も絶対のものはありません。しかし、同じ状況を何度も経験すると絶対○○が出来てきます。この絶対の反対の口ぐせとして「違うかもしれない」があります。例えば「Aさんは絶対頑固だ」という時と、「Aさんは頑固ではないかもしれない」があります。この場合Aさんに対する対応や見方が大分違います。もしかしたら、Aさんは本当に頑固かもしれません。しかし、別の可能性を考えることもできます。つまり、Aさんが本当に頑固かどうかは重要ではなく、Aさんを頑固な人として考えるか、否かという自分側の考えなのです。自分は事実を話していると思っていても、自分の考えに絶対をつけて話しているだけなのです。